からかい上手の高木さん

ニュース

MENU

2018.02.20

オープニングテーマ発売記念!大原ゆい子インタビュー全文掲載!

オープニングテーマ「言わないけどね。」の発売を記念して、大原ゆい子さんのインタビュー記事を公開しました!

大原ゆい子

ーー原作を読んだ感想を教えてください。
大原:元々すごく好きでずっと読んでいたんです。私、WEBで漫画を読むことが多くて最初の出会いもWEBでした。オススメの漫画で紹介されていたので読んでみたら胸キュンな世界観が好きになってしまって。単行本の1巻を買ってから、もちろん『からかい上手の(元)高木さん』も含め、ずっとおもしろく読んでます。

ーー胸キュンな世界観が好きになったんですね。
大原:少女漫画の胸キュンが元々好きなんですけど、『高木さん』は少女漫画っぽくないし、少年漫画として読んでも新鮮な胸キュンですよね。高木さんの西片くんへの気持ちがちょっとずつ分かる感じと、それ以上に西片くんの鈍感さが(笑)。『高木さん』がいいなと思うのは全体的にピュアなところ。読みながら自分も中学生の時みたいな、"やさしいかわいい恋心”みたいな気持ちになれるのがいいなって思います。

ーー当時の自分の体験を振り返りながら読んだりしますか?
大原:自分の中学生時代を振り返るというより、私は西片くんの気持ちになって読んでます(笑)。自分自身も中学生の時は好きな人をからかうタイプではなくて「からかわれたら嬉しい」と思ってたと思うので、西片くんの気持ちになってドキドキしてます(笑)。

ーースピンオフまで含めてたのしんでいる大原さんのもとに主題歌、しかも初オープニングのお話が来ました。その時はどんなお気持ちでした?
大原:「まさか!」って感じです! 連絡が来た時は駅を歩いていたんですけど、電話に出て話を聞いた時、周りに結構人がいたのに、思わず大きい声が出ちゃって(笑)。「私、大好きです!」みたいに言ったのはすごく覚えてます。

ーーその時からどんな曲にしようとかどんな詞にしようというのは考えはじめたりしましたか?
大原:ざっくり「胸キュンソングがいいかな」というのはありましたし、もっと前から「『高木さん』のアニメをやるとして、誰かが歌う主題歌はこんなイメージ」というのは持っていたんですけど、『リトルウィッチアカデミア』や『宝石の国』を一緒にやらせていただいてからは、作る人たちと一緒に考えた方がいいんじゃないかということを思うようになりました。だから今回は実際にアニメスタッフさんたちと顔合わせ兼方向性の打ち合わせをして一緒に考えていただきました。

ーー例えばどういう話題が出たのでしょうか?
大原:どんなアレンジにするかとか、歌詞に入れるワードや距離感の話です。【例えば夏の歌にする必要はないけど、学生がキラキラした夏の空の下にいるといったイメージとか、歌詞には学校特有の単語を入れたいね】とか。1番難しかったのはニュアンスですね】。キャラクターソングではないので、高木さんの内面をどの辺りまで歌詞にするか、というところに時間がかかりました。普通の恋愛ソングだと「(あなたを)想ってる」って使えますけど、『高木さん』だとやっぱり使えないと思うんです。だから遠回しな表現を探したりして。歌詞はこれまで作った曲の中でも一番時間がかかりました。

ーー特に苦労した箇所はありますか?
大原:私はいつも先にメロを作るんですけど、今回はサビの部分が全然ハマらなくて苦労しました。

ーーサビは小気味よくて新鮮な言い回しになってますね。
大原:不意に口ずさみたくなるような、それでいて『高木さん』を思い出してもらえるようなフレーズにしたいと思っていて。遊び心を持って「〜ちゃったって」みたいな若者っぽい感じを入れていきました。だいたい普段「思ってったって」なんて言わないですよね(笑)。

ーーおもしろいし聞き心地もいいですよね。サビが書けたことで全体はスッと書けるようになったんですね。
大原:そうですね。さっき言った歌詞が表現する距離感もここで掴めて、自分の中でこの曲の世界ができあがりました。

ーー特に大事にした表現はありますか?
大原:うーん……2番の歌詞ですが「外を眺めるフリ 横顔を見ていた」のように、高木さんの気持ちだけじゃなくて、原作がすごく好きだからこそ「こんなこともあるよな」というのを歌詞の中に散りばめられたと思います。

ーー曲調もこれまでリリースしてきた楽曲たちとは違ってとてもかわいい感じになってますね。
大原:今までのタイアップからゆったりした曲を歌うイメージを持たれることも多いのですが、デビュー前からポップな歌を歌うのも作るのも好きだったので、自分の新しい一面をちゃんと出せたんじゃないかと思ってます。歌っててもすごく楽しい曲なのでレコーディングでもずっとニコニコしながら歌っていました。ただ、いつもそうですけど、一人で作ってるだけではなかなか形に出来ない分、編曲家の方に力をいただいていて「こんな曲になるんだ!」と発見させられてます。編曲家さんやミュージシャンの方とアレンジを進めていく中で、バンドの形になっていくのは楽しいですね。

ーー編曲は吉田穣さんですね。作ったメロディーがどのように変化するのでしょうか。
大原:吉田さんに編曲していただくとリズムやキメが入ってメリハリができるだけじゃなくて、遊び心がいろんなところに入るので印象が変わるんです。私は最初にざっくりしたイメージをお伝えするんですけど、それをかわいく仕上げてくださって。私の気持ちをメロから感じ取ってくれているのかなっていつも思うくらい、すごいなあと尊敬してます。

ーー今回「感じ取ってくれた」と実感したところはどこでしょうか?
大原:レコーディングにも来てくださって、その時にサビの最後「言わないけどね」の「ね」のニュアンスを一緒に考えてくださいました。それで「可愛さを残すような感じ」になったんです。個人的に好きなアレンジは、2番のサビが終わった後に入っている駆け回るようなギターソロ。それまで跳ねるようなリズムだったのがクルクル世界が回ってるようなサウンドに変化するのがすごく素敵です。

ーーできあがった曲を聞いて、どんな感触をお持ちですか?
大原:中学・高校生時代はこういう歌をよく聞いていたのを思い出しました。等身大の歌詞や曲ってその世代の方にすごく響くと思うんです。「席替え」って書いてあったら席替えの度にそのフレーズを思い出したり。そういう風に聞いてもらえるし、高木さんの世界と自分の世界がリンクするような曲になってるんじゃないかなって思っています。

ーーMVもすごく不思議でかわいらしい空気感に仕上がっていますね。どんなコンセプトなのでしょうか。
大原:打ち合わせの時に【学校や自然といったノスタルジックな絵にしたいね】という話が出て、そのイメージにぴったりな『高木さん』の世界にすごく近い、レトロな小学校とその周りで撮影しました。MVの方向性は『リトルウィッチアカデミア』からアートディレクションをしてくださっている方に相談して「卵」を出すことになりました。そのうち日が暮れてくると卵が光り、割れて音符の芽が出て、飛んでいく、というちょっと不思議な作品です】。ドローンを使った撮影があったり、緑がいっぱいのロケーションと言うこともあって、今までのMVとも違ってすごく楽しかったです。

ーーCDジャケットでもタイプ別同士でリンクを持たせてるとうかがいました。
大原:そうなんです。「アーティスト盤」のジャケットで飛んでる紙飛行機は、もうひとつの「アニメ盤」で高木さんが飛ばしているもので、『高木さん』の世界観とリンクするようになってます。

ーー曲からアートワークまで、『高木さん』を大事にしつつも遊び心が満ちていて幸せな気持ちになりますね。最後に改めて『からかい上手の高木さん』のタイアップと初オープニングが決まったことに対するお気持ちを聞かせてください。
大原:本当に好きな作品だったので、まさか自分が担当させて頂けるとは思っていませんでした。この曲を作るに当たっては、大好きという気持ちがとにかく大きくて、プレッシャーも感じないで何もかも本当にたのしく作れました。初めてオープニングを担当するということで、また新しい私を感じていただけたらと思いますし、『高木さん』の世界とリンクするMVやCDジャケットなどもたのしんでいただけたらなと思います!


TVアニメ『からかい上手の高木さん』オープニングテーマ
「言わないけどね。」/大原ゆい子
好評発売中!

【アニメ盤】THCS-60204/¥1,300 (+税)
【アーティスト盤】THCS-60205/¥1,300 (+税)

商品ページはこちら

一覧に戻る